相続の際の山林の評価方法について教えて下さい。

 山林の評価は、原則、1筆の山林ごとに、純山林および中間山林は倍率方式により、市街地山林は宅地比準方式(宅地としての価額を参考にする方法)または倍率方式によって評価するとされます。

純山林の価額は、その山林の固定資産税評価額に、地勢、土層、林産物の搬出の便などの状況の類似する地域ごとに、その地域にある山林の売買実例価額、精通者意見価格等をもとにして国税局長の定める倍率を乗じて計算した金額によって評価します。

中間山林とは、市街地付近または別荘地帯等にある山林で、一般の純山林と状況が異なるため、純山林として評価するのが不適当な山林のことを指します。この中間山林の価額は、その山林の固定資産税評価額に、地価事情の類似する地域ごとに、その地域にある山林の売買実例額、精通者意見価格等をもとに国税局長の定める倍率を乗じて計算した金額によって評価します。

市街地山林の価額は、その山林が宅地である場合の1平方メートル当たりの価額から、山林を宅地に転用する場合に通常必要と認められる1平方メートル当たりの造成費用相当額を控除した額に、その山林の地積を乗じて計算します。ただし、その地域にある山林の売買実例額、精通者意見価格等を基礎にして国税局長が定める倍率が定められている地域の市街化山林は、山林の固定資産税評価額に、その倍率を乗じて計算した金額によって評価します。

なお、立木の評価は、林業地帯ごとに地味の状況、地利的な条件、立木の疎密度等が標準状態にある森林の1ha当たりの樹種、樹齢別の標準価額を定め、この標準価額をもとに評価していきます。