家庭裁判所の調停調書による相続登記

 こんにちは、司法書士の渡辺です。今回は家庭裁判所の調停調書がある場合の相続登記について書いていきます。

・家庭裁判所での遺産分割調停

相続の際、遺産の分割について相続人間で話がまとまらなかった場合には、家庭裁判所の遺産分割の調停手続きを利用することができます。この調停では、家庭裁判所において当事者双方から事情を聴いたり、必要に応じて資料等を提出してもらったりし、各当事者がそれぞれどのような分割方法を希望しているかを踏まえて、解決案を提示したり、解決のために必要な助言をし、合意を目指し話し合いが進められます。

この調停手続きにおいて、申立ての際、被相続人の戸籍謄本や法定相続人の戸籍謄本、住民票等を家庭裁判所に提出し、家庭裁判所において相続関係の確認がされることになります。

そして、遺産分割の調停が成立すれば、家庭裁判所は、相続人に、遺産分割調停調書の正本を発行することになります。

・遺産分割調停調書による相続登記

通常、相続登記では被相続人の出生から死亡までの戸籍謄本を集めたり、相続人全員の戸籍謄本や印鑑証明書等を集める必要があります。ただ、調停調書による相続登記では、調停調書の正本と相続人の住民票だけが必要書類となります。相続関係や分割内容は家庭裁判所で調査済みだからです。したがって、調停調書に基づく相続登記は、通常の相続登記より集める書類が少なくなります。

当事務所では、遺産分割調停調書がある場合には基本的にはサポートプランの料金で対応させていただいており、ご利用いただきやすい価格設定にさせていただいております。遺産分割調停調書がある場合の相続登記もぜひお任せください。